先日、中学のある学年のクラスでこんな出来事がありました。小テストがいまいちで、このままでは成果につながらないと感じたため、「いっそ数学の授業はやめましょうか?」と保護者の方にLINEでお伝えしました。
すると、その日の夜、ご家庭で家族会議が開かれたそうです。真剣に話し合ったうえで、「やはり数学を続けさせてください」というご連絡をいただきました。子どもにとっても、「もう後がない」「ここから本気でやるしかない」という大きな転機になったのでしょう。
そして迎えた次の授業日。いつも通り小テストを行うと、驚くことにほとんどの生徒が満点近い結果を出しました。数日で急に学力が伸びたわけではありません。変わったのは、子どもの姿勢でした。「親が本気になっている」と感じ取った瞬間に、自分自身も本気になり、そのエネルギーが結果につながったのです。
勉強は知識や技術だけでなく、心の持ち方が大きく影響します。子どもは思っている以上に、親の姿勢や言葉を敏感に感じ取っています。「本当に頑張ってほしい」という気持ちが伝わると、子どもも自然と態度を変えていきます。
塾としてできるのは、学習の方法を具体的に示し、努力を成果につなげるサポートをすること。しかし、子どもに本気のスイッチを入れる最後のきっかけは、やはり保護者の存在です。
これからも、ご家庭と塾が同じ方向を向いて子どもを支えていければ、物事は前進していくと思いますね。
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